社民党長崎総支部のブログです。 管理人は、長崎総支部常任幹事の森幸太郎です。 不適切なコメントには、管理人の判断で「通告」「削除」などの対処をしますので、ご了解ください。 党員以外の方からのコメントも歓迎します。 お友達にもこのブログをお知らせください。 カウンターは、画面左下にあります。 社民党長崎総支部 電話095-822-6847 FAX095-822-7074
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
内閣不信任案否決、社民党は棄権 衆院本会議で2日、自民、公明、たちあがれ日本の野党3党が提出した菅内閣不信任決議案に対する採決が行なわれ、賛成152票・反対293票(投票総数445、議長・欠員除く議員数478)で否決された。与党民主党からの大量造反はなかった。社民党は本会議を途中退席し、投票を棄権した。
社民党は前日1日の両院議員総会で内閣不信任案への対応について協議。情勢認識に変更を迫る事態が生じない限り、棄権の態度で臨む方針を確認した。
党国会議員団はまず、今は震災復興・原発事故収束に全力を挙げることが国会の役割であり、被災者・国民不在の政争を繰り広げ、内閣の信任・不信任を問うべき時期ではないとの認識で一致。その上で、①内閣発足以来、新自由主義的政策への回帰・傾斜を強め、国民が政権交代に託した期待を裏切ってきたばかりか、民主党内の対立を克服できず、震災対応をいたずらに遅らせてきた菅内閣を信任することはできない②他方、民主党(あるいはその一部)との「大連立」を含めた自公の復権を許すことはできず、国民もそれを望んでいない として、社民党は菅政権にも自公の狙いにもくみすることはできないとの態度を決定した。
内閣不信任案の否決後、社民党の福島みずほ党首は談話を発表。今回の不信任案は「今後の首班や政権展望もない中で、自民党・公明党が政権復帰を狙い、民主党内の権力闘争が相まって出された『国民不在の不信任案』」だとして、自公政権復活や大連立に反対する立場から不信任案には賛成できないと強調。
一方、菅政権の政策については消費税増税・法人税減税やTPP(環太平洋経済連携協定)参加、米軍普天間基地辺野古移設などの方針を列挙し、「日米同盟強化と新自由主義政治に回帰している」とするとともに、復興基本法案提出の遅れや原発事故避難・情報開示のあり方など震災・原発事故対応に関する問題点にも触れ、「菅内閣もまた信任には値しない」とした。
写真│本会議場を後にする社民党衆院議員団。
政権への要求示す また、菅首相が本会議直前の民主党代議士会で、震災復興や原発事故収束に「一定のめど」がついた段階で辞任する意向を示したことについて「この発言は極めて重い」と指摘。社民党として菅政権に対し、第2次補正予算早期編成など被災地の復旧復興と被災者の生活再建、原発事故収束と被害者救済などの課題に加え、労働者派遣法改正案や郵政改革関連法案、自然エネルギー促進法案(電力全量固定価格買い取り)法案の成立、さらにエネルギー政策の転換などを求めていく姿勢を明らかにした。
■福島党首の高木文科相への申し入れを受け 「福島の子どもたちを放射能から守ろう!原発も再処理もいらない!5・27集会」が5月27日、東京・日比谷野外音楽堂で開かれ、約1100人が参加した。原発止めよう!東京ネットワークと、再処理止めたい!首都圏市民のつどいの共催。集会後、東京電力本社前を通り銀座の街をデモ行進した。
文部科学省は同日、集会に先立ち、福島県内の校庭利用基準に関して記者会見。年間20㍉シーベルトの放射線被ばく線量上限は維持しつつ、①年間1㍉シーベルト以下を目指す②毎時1マイクロ㍉シーベルト以上の学校を対象に土壌の線量低減策について財政的支援を行なう ことを発表した。
集会で登壇した社民党の福島党首は、この文科省の措置について「皆さんの子どもたちを被ばくさせないようにとの思いが文科省を動かした」と述べ、「一歩前進」と評価した上で、「20㍉シーベルトが独り歩きしないように撤回させ、(一般公衆の許容基準の)1㍉シーベルトにさせよう」と呼びかけた。
また、党の脱原発アクションプログラムに触れ「(22年までに原発廃止を目指す)ドイツを抜いて頑張りたい。20年、本当はもっと前倒しして原発ゼロになるよう頑張っていく」決意を語った。
行動提起に立った平和フォーラム・原水禁の市田忠文さんは「さようなら原発1000万人アクション」(仮称)への結集をアピール。「全国1000万署名」や、5万人規模を目指す9・19明治公園全国集会の成功などを呼びかけた。
文科省会見は、同県から上京した約500人の保護者らが同省に詰めかけた同23日の要請行動および、同26日の福島党首の高木義明文科相申し入れを受けたもの。福島党首は①20㍉シーベルト基準の撤回②被ばく線量最小化のためのあらゆる措置の実施③県下の児童・生徒の内部被ばくを含めた線量計測④同じく30年以上の長期かつ定期的な健康調査の実施――を求めた。
写真│阿部議員(左端手前)の質問に答弁する菅首相。
■原発事故の集中審議で阿部知子議員 衆院復興特別委員会は5月31日、原発事故について集中審議を行なった。社民党の阿部知子議員(党政審会長)は「わが国の原子力行政が事故を想定外としてきたことによって、最も影響を受ける生身の人間や環境が全部被害を受けている」と政府を厳しく追及した。
住民の被ばく対策について阿部議員は「外部被ばくの急性被ばくや低線量(持続)被ばくについても、(放射性物質を体内に取り込むことによる)内部被ばくについても、一貫して対策が後手後手で健康を守ることになっていない」と批判。文部科学省が同9日に公表した「汚染マップ」では計画的避難区域外でも高濃度の汚染地点が見られるとして「詳細な汚染マップを作るべき」と求めると同時に、除染の重要性を強調。「帰れる計画がなければ計画的避難は追放になる」と強い懸念を表明した。汚染マップ作成について海江田万里経済産業相は「文科省、保安院などとも相談して検討したい」と答えた。
■定期検査停止中の原発再開で服部良一議員 社民党の服部良一衆院議員は5月30日の復興特別委で、福島原発事故で地震による主要機器損傷はなかったとの分析への疑問を念頭に、定期検査停止中の原発運転再開について「事故の収束と徹底した検証および、それに基づいた耐震基準の見直しと安全対策が実施されないと再稼働すべきではない」と主張した。
服部議員が内閣府原子力安全委員会の班目春樹委員長に対し、安全設計および耐震設計の両審査指針の見直しに関する考えをただしたのに対し、班目委員長は「見直しをする予定」と明言。
これを受け服部議員は、防潮堤などの対策のみをもって再稼働を即断すべきではないと指摘した。枝野幸男官房長官は「これまでのところ明らかになっているデータ等からは今回の原発事故は津波によって大きな事故となったもの」と従来の見解をなぞった上で、なお地震発生当時のデータの検証と公開が必要だと付言。「安全最優先に、なおかつ地元の理解がなければ再開することは困難ということを社会的政治的に言える状況」と答えた。服部議員が全基停止中の浜岡原発について「廃炉も選択肢の1つとして考えているか」と迫ると、枝野長官は「それ(前述の再開前提条件)が得られなかったという仮定について現段階で申し上げない方が良い」と逃げた。
■参院決算委で又市征治議員 電気料金に含まれる電源開発促進税を原資に電源立地地域対策交付金などとして原発推進に使われるエネルギー特別会計の電源開発促進勘定について、社民党の又市征治参院議員(副党首)は5月30日の決算委員会(対農水、経産、環境各省審査)で「原発をめぐる情勢、あるいは社会の反応が大きく転換している現在、これらの規模と扱いについて当然再検討されるべき」と指摘。
経産省の「発電コスト等算定ワーキンググループ」では研究開発費や広報費、交付金、事業者補助金などが試算対象外となっているとして、これは「原発は安い」という宣伝のための作為であり、廃炉や使用済み核燃料最終処分コストも含まれていないと批判した。同省の今年度の原発関係予算の扱いについても、菅首相がエネルギー基本計画の白紙からの見直しを表明する中で「3月11日以前のように支出されるのでは国民の理解は得られない」と述べ、年度途中であっても執行停止を含め見直すべきだと要求した。
海江田経産相は「原子力発電にかかるコストについて今回の事故検証を踏まえしっかり議論していく必要がある」と答弁。さらに、予算執行に関して「偏った、あるいは過去の安全神話にのっとった広報はもうやらない」と言明した。
■党選挙制度プロジェクトチームまとめる 党全国連合常任幹事会は1日、党選挙制度プロジェクトチーム(重野安正座長)が提出した「衆参選挙制度改革に対する社民党の態度」案を了承した。以下骨子。衆院=①「1人別枠方式」の廃止を求めた最高裁判決を重く受け止めるとともに、小選挙区制度を廃止する②新たな選挙制度は、全国単一の比例代表選挙を中心とした制度とする。参院=①選挙制度改革にあたっては、民意を最も正確に反映する全国単一の比例代表選挙を重視する②全国比例代表選挙に加え、選挙区選挙については衆議院議員選挙で国民に一定程度定着した11ブロックで行なうことも検討の余地がある。その場合、現行の「比例区2:選挙区3」程度の議席配分割合を維持する。両院共通=①諸外国と比較しても少ない現行定数、とりわけ比例代表定数の削減には強く反対する②選挙制度改革に向けては各党間の協議と合意を基本とする。
■介護保険法改正案で阿部知子議員 24時間対応の新しい訪問サービス(定期巡回・随時対応型訪問介護看護)の創設などをうたった介護保険法改正案が5月27日、衆院厚生労働委員会で賛成多数で可決され、同31日の本会議を可決、通過した。社民、共産両党が反対した。
社民党の阿部知子議員は27日の委員会反対討論で、特に市町村の判断で実施する介護予防事業の対象者を現行介護保険制度の枠内の「要支援」対象者に拡大する「介護予防日常生活支援総合事業」の導入を問題視。「要介護認定者に対する介護給付と、介護保険対象外の人に対するサービスを同一の枠内で扱うことには無理がある」と指摘した。新訪問サービスについても「機能できるか全く見えない」と懸念を示した。
同日の質疑で阿部議員が、「要支援」1あるいは2の認定を受けている人が予防給付に加え、新事業のサービスを受けられるのかとただしたのに対し、厚労省の大塚耕平副大臣は「受け得るとは思うが、極力重複のないようにしたい」とあいまいな答弁。阿部議員は「予防給付は保険制度にのっとった権利。その権利まで脅かされるのであれば保険制度の根幹が揺らぐ」と述べ、新事業導入の狙いは給付抑制ではないかと追及した。大塚副大臣は「本人の意向を尊重しつつ、利用者の状態像に応じて従来通りの予防給付を受けていただくことは可能」と言い直し、「ただし、重複して同じサービスを受けることはできない」と付け加えた。
■党PTがまとめる 党全国連合常幹は5月25日、党森林・林業の再生を目指すプロジェクトチーム(阿部知子座長)が提出した「森林・林業の再生に向けた提言」を了承した。木材自給率50%を掲げた政府の「森林・林業再生プラン」閣議決定や森林法改正などを受けたもの。
「林業事業体」育成と林業労働力の確保に向けた「透明性を確保した地域維持型の契約方式」を導入する入札制度見直しや「フォレスター」の身分・権限確立、国産材の需要拡大と安定供給体制の確立、森林吸収源による京都議定書のCO2削減目標達成に向けた森林整備予算確保、国の一元的一体的管理の下での国有林野事業の一般会計への完全移行などを提唱。
震災復興ための第2次補正予算による雇用対策、発電を含めた木質バイオマス利用拡大なども盛り込んだ。
(社会新報6月8日号より)
この記事へのコメント